パズルゲームは基本的に「暇つぶし」や「一人で遊ぶゲーム」という印象が強いかもしれませんが、最近では、パズルゲーム eスポーツというジャンルが世界的に盛り上がり、プロシーンも確立しつつあります。
特に『テトリス』のような名作タイトルは、海外でも高い競技人口を誇り、テトリスの実力を競う大会では高度な戦術と反射神経が自慢の選手たちが熱戦を繰り広げます。
今回は、パズルゲームの eスポーツとしての競技性やプロになる方法、日本での観戦ルートなどを詳しく紹介します。
パズルゲームはeスポーツの種目にある?
パズルゲームはすでにeスポーツの種目として成立しています。特に日本では、特定のパズルゲームが公式に認定され、プロ選手も活躍しています。
FPSやMOBAほどの巨大市場ではないものの、近年は世界大会が複数開催され、オンライン配信の視聴者数も増加しています。
eスポーツとして特に人気があり、競技会が開催されている主なパズルゲームは以下の通りです。
ぷよぷよ
セガの人気パズルゲーム『ぷよぷよ』シリーズは、日本のeスポーツシーンにおいて非常に人気があるタイトルです。
日本eスポーツ連合 (JeSU)の公認タイトルとして採用されており、『ぷよぷよeスポーツ』という競技専用のタイトルもリリースされる程です。
プロライセンスが発行され、大規模な全国大会やワールドチャンピオンシップも開催されています。
テトリス
世界的に最も有名なパズルゲームの一つであるテトリスも、競技性の高いゲームとして認識されています。
毎年「クラシックテトリス世界選手権 (CTWC)」のような大規模な国際大会が開催されており、世界中の名だたるプレイヤーが競い合っています。
『ぷよぷよテトリス』のように、ぷよぷよとテトリスの両方のルールで対戦できるタイトルも人気コンテンツのひとつです。
パズル&ドラゴンズ(パズドラ)
ガンホー・オンライン・エンターテイメントが公式にeスポーツを展開しており、日本eスポーツ連合(JeSU)の公認タイトルにもなっています。
毎年開催されている「東京eスポーツフェスタ」でも、競技タイトルとして『パズドラ』の大会が行われています。
eスポーツに向いているパズルゲームは?
パズルゲームといっても種類は多く、すべてがeスポーツ向けというわけではありません。競技として成立するタイトルには、次のような共通点があります。
明確な勝敗基準がある
スコアやライン消去速度、対戦型での攻撃量など、客観的に評価できる指標が揃っています。運任せの展開ではなく、練習量や戦略が勝敗に直結するので、対戦型のパズルゲームに向いています。
技術差・戦略差が出やすい
単なるパターン作業ではなく、盤面判断、リソース管理、連鎖構築の発想力など、奥深い戦略性が求められます。反射神経・判断力・構築力など、努力次第で伸びる要素が多いゲームは競技化しやすい傾向があります。
世界的にプレイヤー層が広い
スマホ・PC・コンシューマー全てで遊べる間口の広さが特徴で、トレーニング環境が整えやすい点も競技向きです。さらに、プレイヤーが多いほど、大会が盛り上がり、コミュニティが形成されやすくなります。
eスポーツのプロ選手になるには?
パズルゲームのeスポーツのプロになる道は、他の競技ゲームよりもシンプルです。ただし継続的な練習と大会経験が不可欠な条件です。
選んだゲームタイトルでトップレベルの実力を持ち、高額賞金の大会で結果を出す必要があります。
得意タイトルを絞る
まずは得意ゲームの中から、eスポーツとして確立しているパズルゲームを選びます。数多く大会が開かれているタイトルかつ、練習環境(トレモ、速報解説動画、上級者の配信)が豊富なゲームを選ぶと効率的です。
また、『ぷよぷよ』や『パズドラ』であれば、日本のJeSU公認タイトルとしてプロ制度が存在します。
ランクマッチ・オンライン大会で実力を測る
Switch・Steam・スマホなどから誰でも参加できる非公式大会が多数あります。まずはこうした小規模イベントで腕試しをし、勝率や課題を把握します。
このような非公式大会に定期的に参加をし、優勝や上位入賞を目指しましょう。
定期的なトレーニング習慣を作る
プロ選手を目指すなら、今までのように暇つぶしとして遊んでいるだけではなく、技術やスキルをあげるために、定期的なプレイ環境を作る必要があります。
1日1時間~数時間ほど反復練習を意識的に行い、下記などの技術面を徹底して鍛えればより高いポイントを獲得できるようになります。
- 盤面認識速度
- 連鎖ルート構築
- ピース操作速度(テトリス)
プロライセンスの取得(日本国内の場合)
日本国内において、JeSU(日本eスポーツ連合)が認定するタイトルでプロになる場合、特定の大会で優秀な成績を収めることでプロライセンス取得の権利が得られます。
JeSU公認のプロライセンス発行対象大会(『ぷよぷよ』や『パズドラ』の全国大会など)で権利を獲得し、JeSUへの申請・登録手続きを経て正式にプロゲーマーとして認定されます。
配信活動・SNSで知名度を上げる
現代のプロゲーマーはゲームの実力だけでなく、ファンコミュニティの構築や発信能力も重要です。
YouTubeやTwitchなどでプレイ配信活動を行い、一定数のファンを獲得します。また、Twitter(現X)やTiktokなどで情報発信を行い、自身の存在や実績をアピールすることも有効です。
スポンサーシップと収入源の確保
プロとして生活していくためには、収入源が必要です。大会で優勝を目指して賞金を獲得し、企業とスポンサー契約を結び、活動資金や機材の提供を受けます。
プロのeスポーツプレイヤーになるには、才能の他に並外れた努力やコミットメントが必要です。
日本からEスポーツを観戦するには?
日本からeスポーツ大会を視聴する方法は大きく以下の4つです。
- YouTube・Twitchなどの配信サービス
- eスポーツ専門プラットフォーム:-League、VSPO!、RAGEなど
- ゲーム内観戦モード:テトリスやぷよぷよなど、一部タイトルでの観戦専用モード
- 現地観戦(オフライン大会):東京・大阪を中心に、大会が開催されている
まずは、興味のあるゲームタイトルの公式YouTubeチャンネルやTwitchチャンネルをフォローして、情報を集めるようにしましょう。
まとめ
パズルゲームは eスポーツの一ジャンルとして存在が確立しています。今までは暇つぶしとしてプレイしていた『テトリス』や『ぷよぷよ』の腕を極めれば、トッププレイヤーになれるかもしれません。YoutubeやTwitterなどの配信プラットフォームから、気になる大会のオンライン視聴ができます。まずは好きなパズルゲームを本格的にプレイし、一歩踏み出してみてはいかがでしょうか。

